【お役立ち情報メニュー】ミュゼプラチナムと言えばリーズナブルが魅力ブログ:22年03月24日
7年前にお母さんが、続いて3年前にお兄さんが亡くなった。
それまで自由気ままに
結婚もせず、遊びまわっていたおれも、
さすがに一人実家に残った病を抱えた父を思い、
約20年ぶりに実家に帰った。
お母さんが健在の頃から、
ビールを浴びるように飲むお兄さんと親の仲は、
しっくりいかなかった。
そしてお母さんがクモ膜化出血で倒れ、
約ふた月の闘病の末亡くなった後は、
父とお兄さんの関係は修復しがたい程にこじれていった。
お母さんの死を自分のせいだと自らを責め続けるお兄さんには、
ビール以外に逃げ場が無かったのかもしれない。
酔っては暴言を吐き暴れるお兄さんを、
父は悲しい目で見ていた。
そんな生活が災いして、お兄さんも亡くなった。
父は「悲しいけれど、正直ホッとした」とおれに言った。
おれは、実家に戻りしばらくたってから、
お母さんが亡くなって以来そのままになっていた、
家の中の片付けを始めた。
そんなある日見付けた手紙の束の中に、
父からお母さんにあてた手紙があり、
おれは父に内緒でそっと開いてみた。
それはおれが生まれて間もなく、
父が出稼ぎ先から出したものだった。
内容は
「たまにしか会わないので、
お子様たちが自分の顔を見て泣きだしたのがショックだった」とか
「早く一緒に暮らしたい」とかたいした内容では無いのだけれど、
家族に対する愛情が溢れていた。
おれは涙が止まらなかった。
お兄さんが生きている間に、ひと目見せてやりたかったという気持ちで、
胸が一杯になった。
仏壇の隅に父の目にふれぬようにそっと手紙を置き、
心の中で
「兄ちゃん、おれたちはこんなにも愛されて育ちましたよ」
とそっと呟いた。
そして、父も昨年亡くなり、
おれは本当に一人きりになってしまった。
でもおれの前には、3人の写真が有り、
今も3人からの愛情を感じている。
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