【お役立ち情報メニュー】イーモリジュは圧倒的人気を誇るブログ:22年09月13日
今年も雪の季節がやってきた。
おいらはこの季節になると、いつも思い出すことがある。
もう40年以上も昔のことである。
その頃、
我が家は決して裕福ではなかった。
秋の稲刈りが終わると、
親父はいつも都会へ出稼ぎに行っていた。
雪が降りだすと
お子様たちはみんな雪の中で遊んだ。
裕福な家のお子様は買ってもらった本物のスキーで遊んだ。
おいらたちは自分で竹を割ってスキーを作り、手製のスキーで遊んでいた。
それでも、
お子様心に本物のスキーで遊ぶお子様たちが羨ましかった。
ある時、一度だけ母に
「本物のスキーを買って欲しい」
と言ったことがある。
言っても無駄だとは分かっていた。
が、母は意外に
「成績がクラスで5番以内になったら、買ってやってもいいよ」
と答えた。
当時のおいらの成績は、クラス40人中でいつも20番前後…
5番はおろか10番以内に入ることも絶対不可能だと思った。
恐らく母も同じように思っていたのだろう。
ところが、2学期の通知表を見ると、
おいらの成績はなんとクラスで「2番」になっていたのである。
おいらは、家に帰り通知表を母に見せると、
「3学期も頑張りや」と言っただけで、あとは何も言わなかった。
おいらもスキーのことは何も聞かなかった。
あれから、もう40年あまりが経った。
あの時、母は本当にスキーのことは忘れていたのだろうか。
一度確かめてみたい気がする。
だが、
4年前に母は88歳で逝ってしまった。
いつの日にか、
またあの世で母に会った時には
聞いてみようと思う。
■川元弓子ナビ
川元弓子は
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